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Pengzi de 雑記帳
中国に関する雑記、備忘や以前すんでいた北京・蘇州の思いでなどなど
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西湖より包頭まで 2 江南の風物 -02 杭州西湖 中編

 清波門を出で湖畔を西に雷峰塔に上る、夕照山上の壮観であるが赤い磚が半ばやぶれて雑木が生えているのが却って面白い、
五代の呉越王妃黄氏が建てたもので黄妃塔とも称せらる、
五級八角の古塔、最初は千尺十三層の計画であったとの事、
仏の螺髻髪を蔵したという。

残念なことに我等の見物したこの塔は9月25日崩れたそうな、
見上げた時にも危ない形であった、
塔を西に下ると南屏山下の浄慈寺で雷峰塔と創立の時を同じくせる古刹、
呉越王銭宏が周顯徳元年(954)建立した寺で、我国の弘法大師もここに留錫したという。
寺前に南屏晩鐘亭がある西湖十景の一。

寺は乾隆御題の正法眼蔵の額にふさわしい落付きのある霊域である、
ここで山内の香積厨という寺へ案内される、
何かと見れば古井戸の底に木の株が浮かしてある、
燭を点じてこれを示めし運木の古井だという、
僧同済が通力でここから建築材を運びだしたというのだ。
翟灝の湖山便覧を見ると名勝古蹟にしてこの附近に記されてあるものが多いが、何分8月の日盛り日光が肌をさすように熱い、
そこそこ車上の人となって、西湖の周縁を西に大廻りをする。


 杭州は西湖か、西湖は杭州かと云わるる所、
その周囲30支里、水深10尺内外四周連巒、炭紀の石炭岩及砂岩から成立した天竺山の余脈が西境に蟠り 南に九曜山、北に棲霞岺をひかえ、一草一木すべて文人墨客の何とかしたという所で、
湖中の孤山から白堤糸の如くに東して、
後湖と外湖を分ち、蘇堤の西を走ること数マイル、
田があり畑があり閑静な農村がある、
こんな所に自然をぶちこわした洋館の別荘があったりするのが眼につく。




~>゜)~<蛇足>~~
文中に、雷峰塔が倒れたことが書いてありますが、
倒れたのは1924年9月25日、著者が訪れたのは1924年8月です。

~>゜)~<蛇足2>~~
「(浄慈寺)寺前に南屏晩鐘亭がある西湖十景の一」。
 
そして雷峰塔の「雷峰夕照」も西湖十景の一つです。


「南屏晩鐘」と「雷峰夕照」の画像は
百度百科」の「西湖十景」 から
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