Pengzi de 雑記帳
中国に関する雑記、備忘や以前すんでいた北京・蘇州の思いでなどなど
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西湖より包頭まで 1 上海へ -01 揚子江口 前編
午後3時出帆、いよいよ上海を指す。
順次香焼島、鷹島、端島を眺めつつ西に向う。4時になり茶を啜る。
しばらくして船支那海に出で、水天茫々、ようやく動揺を覚え蒸せあつくなり気焔揚らず。
後で調べると、
この9日に大島の南東4、50㎞の海上に発達した台風が11日に沖縄島の北方に進んできたから
普通の進行ならば、我等の船は今夜その台風にぶっつかるのであったが、
不思議にもこの台風は北方に発達した高気圧におされて進路を西南にとって、
12、13、14と停滞し、くるりと回転して図の如くに進んだのであった。
こんなことはよほど珍しい現象で、
このために我国は近年まれな旱天つづきであったのであるが、
我等は幸いにこれだけのことで逃れたのであった。
我等の旅行の最初に稀有の気象を見たことを記念して記しておく。
8月12日 朝台風は来なかって、強く荒れなんだが、船はかなりはげしくゆれる。
一行のT君は食堂に出てこない。
ここで西部標準時に入ったから一時間時計をおくらす。
長崎から揚子江口まで450カイリ西南西の直線航路でいつ甲板に出て見ても方向は変っていない。
正午近くになって左舷遥に模糊として舟山列島を見る。
このころから海面は満目黄濁し、揚子江口の近づいたのが知れた。
~>゜)~<蛇足>~~
台風に進路を左右されるのはあたりまえのこと。
~>゜)~<蛇足2>~~
原文では「楊子江」になっていましたが、ここでは「揚子江」にしています。
午後3時出帆、いよいよ上海を指す。
順次香焼島、鷹島、端島を眺めつつ西に向う。4時になり茶を啜る。
しばらくして船支那海に出で、水天茫々、ようやく動揺を覚え蒸せあつくなり気焔揚らず。
後で調べると、
この9日に大島の南東4、50㎞の海上に発達した台風が11日に沖縄島の北方に進んできたから
普通の進行ならば、我等の船は今夜その台風にぶっつかるのであったが、
不思議にもこの台風は北方に発達した高気圧におされて進路を西南にとって、
12、13、14と停滞し、くるりと回転して図の如くに進んだのであった。
こんなことはよほど珍しい現象で、
このために我国は近年まれな旱天つづきであったのであるが、
我等は幸いにこれだけのことで逃れたのであった。
我等の旅行の最初に稀有の気象を見たことを記念して記しておく。
8月12日 朝台風は来なかって、強く荒れなんだが、船はかなりはげしくゆれる。
一行のT君は食堂に出てこない。
ここで西部標準時に入ったから一時間時計をおくらす。
長崎から揚子江口まで450カイリ西南西の直線航路でいつ甲板に出て見ても方向は変っていない。
正午近くになって左舷遥に模糊として舟山列島を見る。
このころから海面は満目黄濁し、揚子江口の近づいたのが知れた。
~>゜)~<蛇足>~~
台風に進路を左右されるのはあたりまえのこと。
~>゜)~<蛇足2>~~
原文では「楊子江」になっていましたが、ここでは「揚子江」にしています。
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西湖より包頭まで 1 上海へ -00
第一章 上海へ
大正十三年甲子8月10日京都駅発、神戸港第3埠頭にて長崎丸に乗り風光明媚の瀬戸内海を航行し、夜12時下関海峡を過ぐ。
両岸の灯光無数の花電車を連ねたごとき、燦然たる夜景に驚き、しばらくは甲板を離れず。
8月11日晴天、午前5時、船は平戸の沖を過ぎ、九時長崎出島の岸壁に横付けとなる。
上陸して市役所に学務課長山田恒治氏を訪い、その歓迎を受け、
シーボルト先生の旧居の跡、崇福寺、大浦天主堂、館内など見物、懐古の情つきず、
最後に大徳寺畔の旗亭にて、山田氏をはじめ女子師範の和田兼、郎氏市立高女の櫻井香織氏、瓊浦中学の岡野章太氏などの支那料理の饗応を受け、席上三校長の渡支談の振るった処をきく。
~>゜)~<蛇足>~~
神戸乗船、旧交を温めつつ、瀬戸内海経由長崎へ。
長崎からはいよいよ、上海に向います。
第一章 上海へ
大正十三年甲子8月10日京都駅発、神戸港第3埠頭にて長崎丸に乗り風光明媚の瀬戸内海を航行し、夜12時下関海峡を過ぐ。
両岸の灯光無数の花電車を連ねたごとき、燦然たる夜景に驚き、しばらくは甲板を離れず。
8月11日晴天、午前5時、船は平戸の沖を過ぎ、九時長崎出島の岸壁に横付けとなる。
上陸して市役所に学務課長山田恒治氏を訪い、その歓迎を受け、
シーボルト先生の旧居の跡、崇福寺、大浦天主堂、館内など見物、懐古の情つきず、
最後に大徳寺畔の旗亭にて、山田氏をはじめ女子師範の和田兼、郎氏市立高女の櫻井香織氏、瓊浦中学の岡野章太氏などの支那料理の饗応を受け、席上三校長の渡支談の振るった処をきく。
~>゜)~<蛇足>~~
神戸乗船、旧交を温めつつ、瀬戸内海経由長崎へ。
長崎からはいよいよ、上海に向います。
大正十五年(1926年)出版の
藤田元春著『支那研究 西湖より包頭まで』
という本を購入しました。
1924年に中国各地を巡ったその記録です。
どのような旅だったかにも興味はありましたが、
著者が何を見たのかに興味があります。
つらつらと読めればよいのですが、
この本は1924年出版の本。
旧字体はともかく、旧仮名遣い故、なかなか読み進みません。
古書ゆえ著作権も切れていますし、
備忘を兼ねて読みやすく新仮名遣いなどに書き換えて行くことにしました。
自分用だけでは行き詰まるのは目に見えているので、
雑記用のブログで、紹介することにしました。
(青空文庫スタイルにしたかったのですが、
ネットでの読みやすさを考え、適当なところで改行をしています。)
内容紹介
著者旅行行程略図 (0-00)
第一章 上海へ (1-00)
揚子江口 (1-01) 前編 中編 後篇
上海 (1-02) 前編 中編 後篇
上海の通貨(1-03) 前編 後篇
...
以下目次はこちらから
『西湖より包頭まで』目次
~>゜)~<蛇足>~~
表紙などの画像
~>゜)~<蛇足>~~
(本書の序については、またの機会に!
まずは中国に出発します(^^ゞ)
藤田元春著『支那研究 西湖より包頭まで』
という本を購入しました。
1924年に中国各地を巡ったその記録です。
どのような旅だったかにも興味はありましたが、
著者が何を見たのかに興味があります。
つらつらと読めればよいのですが、
この本は1924年出版の本。
旧字体はともかく、旧仮名遣い故、なかなか読み進みません。
古書ゆえ著作権も切れていますし、
備忘を兼ねて読みやすく新仮名遣いなどに書き換えて行くことにしました。
自分用だけでは行き詰まるのは目に見えているので、
雑記用のブログで、紹介することにしました。
(青空文庫スタイルにしたかったのですが、
ネットでの読みやすさを考え、適当なところで改行をしています。)
内容紹介
著者旅行行程略図 (0-00)
第一章 上海へ (1-00)
揚子江口 (1-01) 前編 中編 後篇
上海 (1-02) 前編 中編 後篇
上海の通貨(1-03) 前編 後篇
...
以下目次はこちらから
『西湖より包頭まで』目次
~>゜)~<蛇足>~~
表紙などの画像
~>゜)~<蛇足>~~
(本書の序については、またの機会に!
まずは中国に出発します(^^ゞ)
予定では、1920年代の中国を旅している予定が、
唐の時代まで行ってしまいました(^^ゞ
何気なくネットを見ていたところ見つけた画集
『画猫・梦唐』
唐時代の生活の様子を描いた有名な絵を
ネコバージョンにしたもの。
この手のものとしては、
Shu Yamamotoの『CAT ART』を持っているぐらいなので
興味津々購入してしまいました。
いや~~~ なかなか笑えます。
~>゜)~<蛇足>~~
おいらにも注目しろ!! by クジャ
~>゜)~<蛇足2>~~
日本語版もある模様。
かわいいねこの絵巻物 画猫・夢唐
唐の時代まで行ってしまいました(^^ゞ
何気なくネットを見ていたところ見つけた画集
『画猫・梦唐』
唐時代の生活の様子を描いた有名な絵を
ネコバージョンにしたもの。
この手のものとしては、
Shu Yamamotoの『CAT ART』を持っているぐらいなので
興味津々購入してしまいました。
いや~~~ なかなか笑えます。
~>゜)~<蛇足>~~
おいらにも注目しろ!! by クジャ
~>゜)~<蛇足2>~~
日本語版もある模様。
かわいいねこの絵巻物 画猫・夢唐
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