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Pengzi de 雑記帳
中国に関する雑記、備忘や以前すんでいた北京・蘇州の思いでなどなど
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西湖より包頭まで 1 上海へ -03 上海の通貨 前編


 この日、文路日本堂にて地図絵葉書を求めた際、
1圓90銭だというから大洋2ドルを払った処、1ドル7角にてよろしいという、
小洋12枚で大洋1ドルに当たるからである。
さてその小洋1角は銅子14枚に相当するというから計算が中々面倒である。
けだし上海に来た日本人は恐らくまずこの貨幣の不統一なのに面食らわされるであろう。

 聞いてみると、現今上海に於いて使用せらるる通貨には
両銀、墨銀、元銀、小銀貨、銅貨、制銭、兌換券及び手形類がある。
それがいづれも比価がややこしい。

 普通の大取引には両を単位にするが、両と云うものは名目上の貨幣で、実際かかる単位を有する貨幣はない。
即ち両とは銀の重量、成分及其他の商協定との三要素より成立する流通価格で、
貨幣単位というよりもむしろ秤量の単位とでもいうべきであるが、
しかも支那で貨幣を秤量するに用うる平(衡器)はすこぶる多く、
古来中央及地方の官府見な同一の平を用いないで、
収入には大を用い、支出には小を用い、
地方官府は中央へ送銀の際に用うる平より更に大なるものを以て民に臨むとい工合で、その乱脈驚くべきがある。
しかし1858年以後海関両を統一して関平1両581.47グレーンと定まった。
しかしこの定まった一両に対する成貨がないから、
その地方の通用銀と海関両との比価を定めて、関税を徴収している、
関平の外に政府の庫平民間に用うる曹平市平などいうものは、
各地各様にして取引は極めて複雑であるが、
そこは支那人だから、何れも或一種の標準平に対し、一定の比を以て生産しつつあるのである。


~>゜)~<蛇足>~~
貨幣制度はとても苦手な分野です。
いつも遠回りして触れないようにしていました(^^ゞ

この時代、かなり複雑になっています。
使用されている通貨も上述に「墨銀」と入っていますが、
これはメキシコ銀貨のこと。
解説を始めると、いつまでたっても『西湖から包頭まで』の「西湖」=杭州にたどり着かないので、また何かの機会に....
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